場面緘黙症は病院の治療方法や薬で直る？大人になると治った？
「場面緘黙症は病院にいったら治るの？」
「効果がある薬ってあるの？」
場面緘黙症を治療するために、
病院の精神科に行こうか悩んでいるんだけど、
ぶっちゃけ医者の先生は直せるのだろうか？
効果がある薬があったら助かるけど、
そんなものあるんだろうか？
このようなギモンをもつ、場面緘黙症（ばめんかんもくしょう）の人向けの記事になります。
ちなみに前回書いた「場面緘黙症なのかチェック診断」の続きとなりますので、まだ読んでない方はそちらを先に読んでくださいね。
どんな治療方法があるの？
場面緘黙症を治療する方法は主に4つあります。
- 薬物療法
- 認知行動療法
- 自然と治るのを待つ
- 直そうという気持ちをもつ
病院にいって薬を処方してもらう方法の他に、
認知行動療法が効果的とされています。
また子供の頃は家族とは話せなかったけど、
中学生、高校生、大学、社会人と進むにつれて
自然と話せるようになったというケースもあります。
ただ大人になってもコミュニケーションがうまくできない、
場面緘黙症の症状が治らないという人もいます。
「直そうという気持ちをもつ」と言うのは根性論っぽく聞こえますが、
自分を変えたいという強い気持ちがないと改善するのが難しいので、
まずは「苦しい症状を克服したい」と強く思うことが大切です。
その1 薬物療法
「対人恐怖症は薬で治るの？」でも書きましたが、
場面緘黙症も抗うつ剤（SSRI）、抗不安薬を処方されることがあります。
抗うつ剤はその名のとおり、うつ病患者に使われるクスリですが、
同じくメンタル面が原因となってる場面緘黙症でも処方されます。
場面緘黙症の人は学校、会社ではしゃべれないけど、
家族とだけはしゃべれるというケースがが多いです。
なぜなら親、兄弟は生まれてからずっと一緒にいるので安心感があり、
学校や会社の人と違って不安や恐怖を感じないからです。
パキシル、デプロメール、レクサプロなどの抗うつ剤は、
不安や恐怖の感情を和らげる効果があります。
場面緘黙症、対人恐怖症の人は、
家族のような親しいひと意外と話す時に、
不安感、恐怖症があるため喋れなくなります。
その不安感、恐怖心を薬で和らげることによって、
言葉をしゃべれるようにするというのが薬物療法になります。
ただ抗うつ剤は飲み始めに吐き気、口の渇きといった副作用があるため、
最初は少ない量を飲んで、徐々にクスリの量を増やしていきます。
なので効果が出始めるまでに約1ヶ月かかるのがデメリットです。
抗不安剤（安定剤）なら飲んでから20分前後で効果が出始めますが、
強い依存性、飲み続けていると徐々に効果がなくなってくるので、
飲む量をどんどん増やさないといけないというデメリットがあります。
また薬物療法では根本的な改善にはならないので、
ずっとクスリを飲み続ける、病院のお世話になる可能性があるので、
お金もかかりますし、休みのたびに病院にいくもの大変です。
大人なら良いのですが、場面緘黙症の子供をもつ親としては、
副作用が心配なので、薬物療法はしたくないという人もいます。
その2 認知行動療法
その名の通り「認知」、「行動」を変えるトレーニングをすることを認知行動療法といい、
場面緘黙症にかぎらず対人恐怖症、うつ病などにも使われる治療法です。
状況 仕事でミスをした
↓
認知 自分はダメなやつ
↓
行動 上司にあやまる
このような感じで場面緘黙症、うつ病などの患者は、
おきた出来事に対してネガティブ思考になりがちです。
そして行動をすることでネガティブな考えを強化してしまい、
自分のセルフイメージが下がる負のスパイラルにおちいってます。
そこで認知行動療法では以下のように、
同じ状況が起こったとしても、認知と行動を変えていきます。
状況 仕事でミスをした
↓
認知 若いうちは苦労を買ってでもしろと言うし、良い経験をしたと思う
↓
行動 落ち込まずに前向きに仕事をする
仕事でミスをした点について先ほどと同じですが、
そのあとの認知をポジティブ思考にすることで、
行動を切り替えることができ、セルフイメージを下げずにすみます。
このような感じで同じ出来事が起きたとしても、
マイナスに考えるのではなく、プラスに考えるようにして、
ポジティブな行動ができるようにトレーニングすることを認知行動療法と言います。
「なんだかポジティブシンキングにも似てるけど…」と思うかもしれませんが、
場面緘黙症はメンタル、精神面が原因になってることが多く、
自分の心持ちを変えることができれば直すことができるので、
認知行動療法はメジャーな治療法になります。
その3 自然に治るのをまつ
場面緘黙症は幼稚園、保育園の園児に多く、
小学校の低学年まではほとんど喋れなかったけど、
中学、高校と進むにつれて改善されたという人もいます。
ただコレは自然に治るのを待ったというよりは、
子供のころから全然喋れなくって辛く、苦しかった。
それで大人になってネットでいろいろと調べてると、
「自分は場面緘黙症だったのか」と気付くケースがあります。
なので結果的に自然と治ることはありますが、
積極的な改善方法とはいえないので、
先ほど書いた薬物療法、認知行動療法をおすすめします。
子供が小さいうちに親が気付くことができたなら、
病院にいったり、支援機関に行って積極的に治すべきです。
また大人になっても症状が良くならない場合は、
なんとかして改善しないと一生、場面緘黙症に悩まされることになります。
その4 直そうという気持ちをもつ
根性論に聞こえそうですが、
じっさいに場面緘黙症を克服した人の多くは、
「直そうという気持ちをもつことが大切」と言います。
例えば太っている人がいるとします。
ダイエットをしようと思っててできないならまだしも、
デブであることを開き直ったり、あきらめてしまったらそこで終了です。
これと同じで場面緘黙症も治らないとあきらめたら、
辛い症状は一生治ることありません。
なので直そうという本人の強い意志、あきらめない心が必要になります。
ちなみに私は人見知り、口下手で、
子供の頃から会話をするのが苦手で友達も少なく、
彼女もいない青春時代を過ごしました。
社会人になってからもコミュニケーション能力の低さのせいで、
職場で孤立をしてしまうことが多く、
それが原因で「和を乱している」と怒られたこともあります。
中には自分は内気で引っ込み思案な性格だから仕方ないと諦める人もいますが、
私は一生に一度の人生を、辛く苦しく、損をし続ける人生にはしたくないと思い、
なんとか改善する方法がないかいろいろと探しました。
その結果、人見知りや口下手を、
会話術のテクニックではなく、メンタル面から改善するマニュアルに出会いました。
その方法を実践したおかげで今では人見知り口下手も治り、
友達もできて、可愛い彼女と付き合うこともできました。
また職場では会話の輪に入れるようになったことで、
孤立をすることもなくなり、上司から小言を言われることもなくなりました。
そのマニュアルが場面緘黙症に効果があるかどうかは正直分かりません。
ただ書店で売られている会話術の本と違い、
メンタル面、精神面から人見知りを克服するマニュアルなので、
自分の心が原因で喋ることができない場面緘黙症にも、
効果があるのではないか？ と思っています。
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